私は、会社でコンピューターネットワークの運用とか、サポートみたいな仕事をしていました。技術的な勉強はもちろんしたけど、どちらかというと、対人のサポート系業務のほうが得意です。
できることは、キャパシティコントロールとか、ネットワークの企画、実装、運用、トラブルシューティングとかです。
ウズベキスタンで、ネットワーク構築のプロジェクトがあるっていうので、呼ばれて来たわけなのですが、今は、なぜか大人の事情でそういう、私の得意なプロジェクト、するはずだったプロジェクトというのは動いていません。
で、することが無いので、かわりに全然専門じゃない仕事(教育のIT化議論とか、それをプレゼンテーションするとか、WEBレイティングとか、CEO対策とか)をしています。でも、できることならなるべく協力したいなと思っています。
今週は、なんだかそれにもうんざりしていて、同僚のなにげない態度とか、発言にいちいち苛立ちを覚えていました。
今日は挙句の果てに、「あなたはプログラミングはできないの」って聞かれました。床屋を連れて来て、ネールケアお願いね、と言ってるような。
日本の会社だと、分業制なので、企画する人、コーディングする人、運用する人は分業して、それぞれ専門性を高めています。
私はコーディングできませんし、したことありませんと言ったが、「ネットワーク管理者なら、コーディングできて当たり前じゃないの?」「じゃあ習う気は無いの?」と。
日本では分業ができていて、専門性がどうのこうの、とか、イチから説明すると大変なので、説明はしませんが、そういうこと言われるの、傷つくんですよね。まず、日本で会社勤めしていてそんなこと聞く人はいないでしょう。心の中でお役に立てなくてすみません、って思います。
プログラマーっていう仕事は、日本ではそんなにいい仕事じゃないと思います。なんでも作っちゃう一部のスーパープログラマー以外は、給与も安いし、労働時間が長いし、幾らでも海外にアウトソースできちゃうような。
でも途上国では、元々専門性の高い人なんか居ないので、一人で何でもやってしまうのが普通です。一人の得意な人が、企画もするしネットワークもやるしコーディングもするし、講師もするし修理もするし、それぞれのクオリティは高くないですが、なんでもします。
ましてや、海外から来たエンジニアらしき人(私のことですが)なら、当然もっと高いレベルで何でもできる、と思われているらしいです。
そういうときに、「私はネットワークつくりに来たんだし」「私のスキルシートは君のボスが持ってるんだよ」「日本では分業されていて、私はネットワークだけの専門なんだ」と言えば済む話なんだけど、それで信頼関係ぶった切るのもなんか得策じゃない気がしてしまって。
繰り返しますが、日本では、金を出せばアウトソースできる仕事なんだろうけど、ウズベキスタンでは、そもそも金が無いので、アウトソースって言う考えは無いのですよね。
なんとなく、そういう予感はしていたので、実は日本からPythonのガイドとか持ってきてるんですが、ロシア語と両立させるの大変だなぁ。
でもそろそろ両立させる時期なのかな。
それより、本業のプロジェクトは一体どこに消えちゃったのかな。
というわけで、不愉快半分、あと半分はもやもやした気持ちで短い週末を迎えますね。
PS: でも、実際なんでもやっちゃう人は日本にもいっぱいいるので、こういうこと書くとただの長い言い訳みたいになりますけどね。そういう人が途上国に来て働いてくれるかどうかは別として。
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