4月に乗ったカタール航空の機内エンタメでは、アカデミー賞特集でした。
日本で公開中、または未公開の作品がかなり観られて、1月の搭乗時に比べたらとても楽しめました。
弟アフレックが主演してオスカーを獲得したManchester by the Seaは特に観たい映画だったので、夜更かしして観る事にしました。前評判に違わずすごい映画で心にさざなみが立つようでした。
ケイシーアフレックの抑えた演技は、賢くもリッチでもない平凡な田舎の米人を完璧に再現していて、凄いもの。特に上ずったような声の演技が印象的でした。兄と比べて大スターオーラの無い人だと思いますが、そこがかえって良かったのかも知れません。
妻役のミシェルウイリアムスも、少ない出演ながら強烈な印象を残していて、カバー写真にもなっている2人の会話シーンは忘れられないものになりました。ヤンキー風の会話なんですよね。また、息子役の若者(Lucas Hedges)は深刻な映画の中で一種の清涼剤となるようなコミカルさを出していました。
この映画、会話劇なのですが、まるで日本の昔の映画みたいに行間に詩情があって、米国にもこういう映画を撮る風土があるということに感動しました。哀しい映画なのにおかしさもあり、2時間は長くありません。
字幕なしで観たことで細部はよく理解していないかも知れないと思うので、日本公開でも観にいきたいと思っています。
(補足)とうとう今週末、13日から日本で公開されるようなので、さっそく観に行ってきます。楽しみです。
PR