関税と減免税制度
◎租税としての関税
[申告納税と賦課納税]
―輸入では申告納税が行われる
―例外として郵便物と携帯品は賦課納税
[関税額=課税標準×税率]
―課税標準とは、貨物の価格または数量のこと
従価税
―殆どの貨物には従価税が適用される
従量税
―砂糖石炭、大豆重油などには従量税が適用される
[税率の種類]
一般税率
協定税率/国定税率
基本税率/暫定税率/特恵税率
一般税率ーーー協定税率/国定税率ーー(基本/暫定/特恵)
協定税率とは
―WTOが定める税率
国定税率とは
―協定税率以外のもの/国内法で定める
基本税率
―基本的なもの
暫定税率
―暫定的に決められた税率。これがあるときは基本税率に優先される
特恵税率
―途上国を援助するためのもの(FormAが必要)
[税率の優先度]
国定税率の決定
特恵関税が適用される場合は特恵関税
↓
基本と暫定がある場合は暫定
国定税率と協定税率がある場合はどちらか安い方(同額なら国定となる)
[特殊な関税]
便益関税
相殺関税
―外国政府の補助金によって街頭国から安い貨物が日本に輸入される場合
―差額分を関税で補う
―韓国DRAMなど
不当廉売関税
―外国の企業により不当に廉売された(ダンピング)貨物
―関税によって差を補う
―相殺関税との違いは外国政府ではなく企業であること
―電解二酸化マンガンなど
セーフガード(緊急関税)
―元々安い外国貨物が日本に輸入される場合
―中国差長ネギ、しいたけなど
―相手国は対抗関税をかけることができる!
関税割当(Tariff Quota/TQ品目)
―特定貨物に関して、二重の税率を持つ
―ある割当までは安い関税で、それを超える場合には高い関税で
―需要供給のバランスを保つため
―一定数量までのQuotaを持つ
|------------------需要-----------------------|
|-----国内供給------||---------割当-----------||------OverQuota-----
この割当をミニマムアクセスと呼ぶ
[ImportQuotaとの違い]
TQは、数量制限ではない
IQは数量制限のため、それ以上は輸入できない
―関税割り当てには先着順に、関税割り当て証明書が必要となる
◎減免税制度
減免税制度
免税―免除となる
減税―減額される
戻し税―一部払い戻し
[おもな減免の種類]
再輸入の場合
―加工、修繕または組立
―再輸入免税
―再輸入減税
再輸出の場合
―再輸出免税
―輸入時と同一状態の場合の戻しぜ
―違約品が再輸出される場合の戻し税
◎輸出入申告
関税(従価税)
価格×税率=税額
関税(従量税)
数量×税率=税額
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