支配には悪い支配と良い支配があると思います。
たとえば、日本は韓国を一時支配していましたが、50年以上経っていまだ、韓国は日本の支配に言及しています。
ベトナムはフランスに植民地支配されていて、大変な独立戦争を経て独立を勝ち得ました。今ではフランス語を話す人もいないし、ベトナム人が外国人を騙そうとするとき、少なからず外国人に対する敵意みたいなものを感じます。フランスとか米軍が、よっぽどひどいことをしたんだろうな、と思います。
インドは英国に支配されていました。インド人も外国人と見ると巧みに騙したりします。一部英語化されているインド人もいるものの、やっぱり英国の支配はあんまりいいものじゃなかったんだろうと思うことがあります。
ウズベキスタンはソ連の一部でした。
しかし、ベトナムやインドにあるような、一定の外国人に対する敵意みたいなものは、ここでは感じません。言葉のわからない人に対してちょっと値段を水増しするようなことがあっても、せいぜい1.5倍くらい、とても控えめ。基本的に、お客さんは歓迎しようとするのは、ウズベク人が来客好きで心優しいのも理由の一つだと思いますが、ソ連の支配が、そんなに悪いものじゃなかった、というのもあると思います。
普通、独立というと、旧支配国の人々は虐殺されたり収容所に入れられたりします。でもここでそういうことがあったとは聞かないし、独立というと、独立戦争が起きて、多くの死傷者や難民が出たり、虐殺が起きたりすることも多いですが、ここではそういったことは聞かないし、独立後もウズベクとロシア人が仲良く共存しているようです。むしろ都市のウズベク人はロシア的なものを良しとして、家庭によってはロシア語を話し、ロシア式に生活し、つまりロシア化しつつあるウズベク家庭もあります。もっとも、独立前夜のロシア人たちは、その後の運命に大きな不安があったものと想像できます。
※3/7 5:00ちょっと書き直しました。
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