さて、
日本での短い休暇から帰り、何事もなかったかのように活動は再開しています。
JICA協力隊員は休みの長い人が多いようで、2ヶ月休みだなんだと聞こえてきますが、私のところは職員も皆出勤しているし、結局試験休みの数日と、帰省の11日だけ休みということになりました。(あ、他人と比べちゃいけないんでしたっけ)
結局家にいても暑くてだらだらするだけなので、出勤でも構わないのかもしれませんが、気持ちは憂鬱です。
ある日出勤すると、10時からITルーム(私の常駐する部屋)で教職員向けの講義があるので準備して!と言われました。前もって聞いてませんでした。
10時になってぞろぞろと受講者である先生方がやってきて、着席して、講師役の同僚Q君がやってきて、その段階になって、天井に取り付けてあるプロジェクターを使うためのソフトウェアが無いので、私のノートPCを貸して!と言われました。
講義があってプロジェクターを使うことがわかってるならなんで前もって準備しておかないんだろう?と、いつものことながら思うのです。
当初、講習用のPCの1台を使う予定だったらしいですが、講習用のPCは18台しかなく、受講者は18名なので、使えないはずなのです。それに、もしも受講者が来てなくて、講習用のPCを使えたとしても、そこにはプロジェクター投影用のソフトウェア(ネットワーク経由)が入ってないので使えません。
結局私のPCを借りないと講義ができないということになって、開始という段になって貸しました。私もしたい仕事があったのですが、しょうがない。
このように、出たとこ勝負になってしまうことは、今回だけではなく、だいたいこの国で仕事をするときには、前もって策定された計画はなく、ある日関係者が一同に会して、その場で課題が与えられて、その場で口頭ですることを決めて、その場でやっちゃう、というケースが多いです。
だから、私がラボを作って色々検証したい、という希望を伝えても、何週間もかけて、回線と機器を自由に使って色々と試す、という意味が理解されずに、今日の夜は回線が空いてるから検証してもいいよ、などと言われます。検証というのも、その場ではじめてその場で終わるもの、だと考えられているからです。
私は、いかなる仕事も準備ありきだと思っているほうなので、こうした出たとこ勝負で間に合わせの仕事をするのが嫌なのですが、この国では往々にして出たとこ勝負で仕事をすすめている側面があるので、頭からそれを否定するのも憚られます。
ちょうど、池上彰さんの本を電子書籍で読んでいて、これから発展する国は、書籍が豊富に売られていて、若者が熱心に本を読んでいること、という一説がありましたが、この国は残念ながら本屋や雑誌のスタンドが極端に少なくて、人々が本を読んでいるのを滅多に見かけません。
新興国によくあるパターンで、高学歴重視な国なので、わが職場でも一生懸命スタッフに修士を取らせようとしたりしていますが、学校に行かすだけで本を読むようになるとは思えないし、学校へ行かせたら論理的思考が身につくというわけじゃ無いと思うんですよね(ちょっと言いすぎかな?)
本をたくさん読んで先人の考えに触れることで培われる論理的思考というのはあると思います。
コンピューター業界で仕事をするのに必要なのは現場経験とか、とにかくコードを書くとか、実務だと思うので、コンピューター業界で働くために修士とか博士みたいなラベルは全然要らないと思います。でもとにかく学歴ないと箔がつかないと考える人が多いようですね。
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