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大陸性ステップ 旅と音楽。

旅や音楽の記録。

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『おしん』の話でひとしきり盛り上がる

小学校訪問の際、ベテランの女性の英語の先生と『おしん』の話をしました。

実は、ウズベキスタンやイランでは『おしん』はとても有名なのです。何年か前にテレビで放映されていて、多くの国民が視聴していたとのこと。30代以上の世代だとたいてい知っているみたいです。

「おしんは、貧しい出身の女性(ここが味噌なのかな)でありながら、家族を敬い、男性を引き立てつつ、強く生きて幸せを手に入れた。ウズベキスタンの女性たちはそんなおしんの姿をみてまったく共感することができたし、ドラマを通じて日本人が西洋とは違う『敬う』文化を持っていることを知り、ウズベキスタンとまったく同じであると思ったのよ。それ以来日本は私の憧れなのですよ!」

とのことでした。

私自身は残念ながらおしんの孫の世代だけれど、子供おしん役の小林綾子さんとは確か同じ年代で、子供の頃に見ましたねぇ。売られてゆくおしんがまつげに雪を積もらせるシーンとか・・・思い出すと涙が。

私の記憶では『おしん』に描かれていた日本では、まだ女性と男性が対等という観点がなくて、「男性は稼ぎ、決定する、女性は家を守る、男性に従順」という価値観が優勢であったと思います。一方ウズベキスタンの女性の立場はというと、最近は自分でビジネスを起こすようなパワフルな女性も出てきてると話には聞きますが、やはり家庭に入り、子供を育て、夫に従い、雇用に関しても男性よりは給与が低い、というのが現状で、おしんの世界観にどっぷりと感情移入できるのだろうと思います。

(一方でソ連式の男女平等を経ているタシケントでは、子育てをひと段落した女性が働くことにおいては日本より進んでいるような印象も私は持っていますが。)

それから彼女が言っていたように、ウズベキスタンのウズベク人はたとえ瞳が青くても、髪が金髪でもやっぱり「アジア的」な恥とリスペクトの文化がとてもあって、『おしん』において描かれている日本人の生活の細やかなディテール(※)にいちいちひざを打つところはあったのかと思います。日本がそういう面で評価されるのは私もいち日本人としてうれしいです。お互い気遣いが得意なところ、あるし。

(※)たとえば丁稚奉公の女の子おしんは、お風呂の優先順位が一番低いので、垢だらけになったお風呂に必ず「最後に」入るのです。レディーファーストじゃないね!

そういえば、英語の試験で私が面接をしたウズベク人の子供たちも、男の子も女の子も「なにか質問はある?」と聞くと頬をあからめて「ないです・・」と言って目をそらしつつ、逃げるように教室の外へ小走りしながら、「さようなら!」と手を振ってきたりするような子たちばかりで、なんとも可愛いらしかったです。アメリカの子などだとああいう感じではないと思うの。


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インターネットの旅行記

私はインターネットの旅行記が好きです。

確か、はじめはタシケントに来た日本人の感想を読むつもりで色々検索して読みはじめたんだけれど、そこから派生して今はいろんな場所のいろんな旅行記を読むようになりました。インターネット上のいろんな人の旅行記は無尽蔵にあるので、読み飽きることが無いです。私自身もともと旅行が好きなので、人の書いた旅行記を読んで旅行気分に浸ったりしています。

色々読んでいると、とても好きなタイプの旅行記と、そうでもないタイプ(1ページ読んでやめてしまうような)があります。だいたい、期間限定で一箇所~数カ国くらいの旅行記だと内容が濃くて、面白いんだけど、世界一周を掲げたブログだとどうも、内容や情報量が薄い傾向にある気がします。

前にも書いたかもしれないけれど、今、世界一周ブログ(世界一周している人のブログ)ってすごく多くてびっくりします。こんなにたくさんの人が世界一周しているんだ・・・と思います。

でも、旅行の濃さでいったらやっぱり、短ければ短いほど色々と予定を詰めるのだろうし、印象も鮮烈なはずだし、旅行記として読んだときには、旅行期間が短いほど読み応えがあるのだと思います。

たとえば、世界一周の人のウズベキスタン旅行記を読んでも、殆どタシケントはすっとばして、サマルカンドへ行き、レギスタン広場へ行き、定番の宿に泊まり、次の国へ行くといった具合で、みんな同じ場所で同じことをしている印象だし、2~3ページちょろっと書いて終わり、というパターンが多くて、たぶんウズベキスタンに何の思い入れも愛着も無かったんだな、という印象しか残らないんです。一方で、日本からウズベキスタン目当てに来た人は、当然色々と下調べもしてきているし、旅人に不人気らしいタシケントだってくまなく観光しているし、街で起きたエピソードひとつとっても、予備知識があるせいか、綿密で面白く描写されていることが多いです。

自分自身、昔三年くらいの旅行をしたことがあるけれど、せっせと観光をしたりノートに記録したりするのははじめの数ヶ月だけで、その後はもうひたすら場所を変えつつ自分との対話みたいになっていって、写真も撮らなくなっていった。

だから世界一周が駄目だ、って言いたいわけじゃなくて、何年もかけた世界一周っていうのは、もうすでに旅自体が生活みたいになるので、数日~数ヶ月の旅行とは全然違うものなんだろうな、ってことを言いたかったのです。また死ぬまでにチャンスがあるのなら、何年もかけて世界一周したいですよ。もちろん上限一ヶ月くらいの濃密な旅行もしたいし。

新キャラがあらわれた

新キャラ登場

最近、職場に新しいキャラが登場した。バホディル君といって19歳のインターン生らしい。

登場したといっても、誰に紹介されるわけでもなく、気づいたら出入りしていた、という風情の彼はエンジニアのアクバル君の下について、見習いみたいな身分らしい。

先日、自分の執務室にいると、その新しいインターン生がやってきて、私が座る椅子に無理やり腰掛けて、一時間ばかりちょっかいを出された。こちらの人は妙にスキンシップを厭わないところがあって、男でも女でもひとつの椅子に二人で座ったりする。

「何してるんですか?」
「この緑のアイコンはなんですか?(Evernoteのこと)」
「アドノクラスニキ(こっちで流行ってるSNS)はやってないの?」
「Agent(こっちで流行ってるSNS)は?」
「俺の名前日本語で書いて、送って!」
「メアド教えて」
「モイミール(こっちで流行ってるSNS)でフレンドリクエスト、して!」

等々。

ノリが初めて外人を見た田舎の中学生みたいなので、笑ってしまった(実際はじめてみた外人なのかも知れないが)。挙句の果てには私のPCで自分のSNSにログインして見せてくれたり(なぜ?)、私の携帯でどこかにかけているので、何をしている?と聞くと、「すみません、俺の電話チャージ切らしてます」だって。

なんてアグレッシブな19歳。私が19歳のときは知らない40近い外人の椅子に無理やり腰掛けてあれやこれやちょっかいを出す勇気は無かった。コミュニケーション能力の高さは評価できる。しかし総合的には幼い&品が無い。

今までも、22歳くらいのサルバル君とか、コビル君など、若い人はいて、彼らもけっこう荒削りだけど、19歳のインターンと比べるとあれでもだいぶソフィスティケートされているのだな、とわかった。彼らは私の作業中の画面とか覗かないからね、そういうことをすると「タローの邪魔をするな」とチーフに怒られるので。

インターン生、悪い人間じゃないしウズベク人らしく ”超人懐こい” だけなんだけど、することが子供ぽいので、これから偉い人に色々怒られたり叱られたりして大変だろうな、と思う。その後やっと去ったと思ったらすぐにチャットであれこれ話しかけられて、いい加減仕事が進まないのでチャットをオフラインにしたりした。

ところで、1994年生まれ19歳というと、独立後の世代というわけだ。この国の人口ピラミッドを見たところ、今22~24歳くらいの、独立直前の世代がこの国には一番多いってことがわかった。確かに、こちらに来てから会う人会う人が22歳23歳ばかり。日本のベビーブームは大戦の後に起こっていると思うのだけれど、この国では何があったんだっけ・・・と歴史をざっと見てみると、アフガニスタンを侵攻していたソ連が撤退したのが1989年だった。

その後、独立後の混乱期になってまた出生は減少したらしく、独立後の世代(インターン生の世代)の人口は減少している。子供の数も昔みたいに4人も5人もという感じではなくて、タシケントの都市部では2人くらいがちょうどいいというような話も聞く。

濃いひとたち

ギリシャにジョージマイケルがいるのなら


トルコにはタルカンがいる



そして、イランには・・・



エンジェルがいるわけだ。

http://2chbiyori.livedoor.biz/archives/26824833.html

雑感

日本では自殺する男性が多い、という話をすると、フルカルさんの反応は、「しんじられなーぃ」というものだった。

「だって、仕事が無いなら仕事を探せばいいじゃないですか?」
仰るとおりなのだけれど。


生死観というのは、文化的、宗教的なバックグラウンドがあってこそ、なので、イスラム教徒のように、自殺をすると天国に行けないよ、と言われてタブー視する人々もいれば、よりよい来世を目指して軽い気持ちで死を選ぶような国もあるはずで、日本人が職を失って電車に身を投げるとか、うつ病になってしょうがなく、などというのも、一様に文化的に程度が低いとは言えないと思う。

もしも、仮に日本がまだ途上国で、西欧諸国から開発援助を受けているとして、日本の男性は死を選びすぎだ、とか、日本人は漁で鯨を取るとか、労働時間が長いとか、そういうのは途上国の遅れた文化だ、などと言われて、先進国風に指導してあげましょう、と言われてもピンとこないかもしれない。

だから、どこかの国で坊さんが抗議の焼身自殺をしたりとか、ごみをポイ捨てするだとか、という事情があるとして、

どこかの国で坊さんが抗議の自殺をしているとして、日本では毎日100人自殺するというし、

どこかの国でごみをポイ捨てしているとして、日本では(実質)赤ちゃんの捨て場があるというし、

坊さんが抗議するなら抗議してる原因を除去しましょう、ごみを捨てるならその因果応報をちゃんと教育しましょうというのが個別のアクションとしてあるとして、それ以外にはなぁ。

不文律のようなものらしい。

ウズベキスタンのウズベク人は同じ都市の人と結婚する。

私の知っているご夫婦は90%くらい、同じ都市の人どおしで結婚しているので、てっきり法令でそういう風になっているのかと思っていた。でも、実際はそういう、結婚の自由を奪う法令は無いらしい。

じゃあ、どうしてみな同じ都市の人と結婚するの?!

「ウズベキスタンでは、親の存在は絶対だから、違う都市の人と結婚して、どちらかの都市に住むことになると、どちらかが親の面倒を見られないでしょう?だから、違う都市の人との結婚を許してくれる親は少ないと思います」

と、フルカルさんは流暢な日本語で言うのであった。

「でも、たとえばいろんな地方から出てきた学生が一緒に学ぶ大学で好きな男の子ができたとして、その子が他の都市出身だったら結ばれない?そういうこともあるでしょう?」

「駄目です。法律じゃないけど、『書かれてない法律』だから」

といって笑うのであった。

でも、意外とウズベクと日本の国際結婚のカップルも何組か知っているので、彼らの場合はどういうことになるんだろう。もしかしたら、もう勘当されているとかそれ同等ということ?

踊りながら仕事

今日は、イゴルさんが来ていないのでいつもよりリラックスしたライロさんが音楽を(割と)大きな音量でかけて踊ってる。踊りながら仕事してる、みたい。

私がオフィスに来てはじめに驚いたのは、普通に仕事中にスピーカーで音楽をかけることで、普段はまぁまぁ一人用の音量で聴いているので聞こえてる程度なのだけれど、たまに音量を上げて踊りだしたり歌ったりするので油断できない。

前任の女性もけっこう音楽をかける人だったのでこの国では普通なの?かな。

あと、やはり女性だから話好きで、話し相手が来るとすっごく喋る。普段、私と二人のときには私が話し相手になれないので不満なんじゃないかと思う。たまに別の女性が部屋に来ると、息をするのも忘れる勢いで喋ってる。

私は、最近ロシア語を聞くと不安な気持ちになってくることに気付いた。ロシア語は1フレーズが長くて、割と効率が悪い言語なんじゃないかと最近思う。

ライロさんは一度話し始めると、関係代名詞でたくさん繋いで延々と長いフレーズで喋るんだけれど、息継ぎをしないで話し続けるので、ちょっとこちらがハラハラする。100メートル息継ぎなしで泳いでいるような感じ? とにかく、なんだか聴いてると不安になる。

イゴルさんも割りとそのタイプで、肺活量が少ないらしく実際に喋りながら咳き込んだり、息切れしている。ウズベク語とか英語を聞いているときにはそういう不安は感じないのだけれど。

イゴルさんがいるときは、やっぱりスカイプで一時間くらいママとお喋りしていたりして、それも大きな声なので、ひとことで言うとにぎやかな職場なんだと思う。

私は、わりと静かな環境でしか仕事をしたことが無いので、静かなほうが落ち着く。でもひょっとしたら彼らは無音の状態が苦手なんじゃないかと思う。常に誰かが喋ってるか、音楽が鳴っている。どちらでも無ければ、シュレッダーがわりに何かのドキュメントをビリビリと破いていたり、ファイルをバタバタさせていたり、やっぱりにぎやか。

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自己紹介

自閉な子供→ヒッピー→フリーター→IT会社員→ウズベキスタンで協力隊→無職→近所に就職。今後はたくさん旅をします。ときどき音楽の話題も。

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