先日、ポリクリニカ(診療所)に穴を開けてたときの話。
一番偉いプロフェッサーの部屋に行ったら来客がいた。たぶん風体、態度からして偉い感じの人。腰掛けてタバコ吸ってた。(本当は駄目なんだろうけど、偉い人は別)
私は、空けた穴にケーブルがうまく通らなくて苦戦した。窓の枠に穴は開いてるんだけど、その先にコンクリだかレンガだかの障害物があって、どうもうまく通らない。しょうがないから、とんかちを持ってきて、叩いたりして、障害物を取り除こうとしたんだけれど、うまくいかない。
窓に鉄格子がはまってて、鉄格子からとんかちを出して、窓枠の外側を叩くのってちょっとテクがいるのだ。
すると、その推定60歳くらいの偉いかんじのお客様が、ちょっと貸してみ?と言って私からとんかちを取り上げて、
がん!がん!がん!
と3叩きすると、見事障害物がとれて(正確にいうと、破壊されて)、うまくケーブルを通すことができた。
その方は、たぶん小児科医の世界でけっこうな地位なのだと思うのだけれど、とんかちの使い方も上手で恐れ入った。ソ連時代には、学生奉仕隊などで、夏休みになると学生がシベリアに建築に行ったり、コルホーズに労働に行ったりしていたそうだし、あの世代だと軍隊にも行ってるだろうし、とんかち仕事なんかお手の物なんだろうな。この国の人がやたらと自分で修理したがったり、一般の家にもそれなりの修理道具がそろってるのも、納得できる気がする。だからといって、壊れたiPhoneまで分解しようとするのは、ちょっと辟易するけどね。
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