アムス振り返りはもういいだろう?!と自分でつっこみ。
途上国では、イヤホンで音楽聴いてるだけで少し注意散漫になってスリとか、強盗に遭いやすくなるように思うので、イヤホンで音楽を聴いて街歩きなんてちょっと怖くてしないのですが、アムステルダムはまる一日歩いてみて、大丈夫そう、そんなに危ない街じゃないという直感がありました(そもそも途上国じゃない)。それで、念のためポケットには何もいれず、何も荷物を持たずに、カメラのストラップを肩にかけただけでイヤホンで音楽を聴きながら街歩きっていうのをしてみて、楽しかったです。
自分のライブラリの中のどんな音楽がアムスの街に似合うのかな、、とシャッフルで色々聴いてみました。台北では、F(x)っていうK-popのグループの曲が一番しっくりきたのでそればかり聴いていました。
アムスでは、アメリカの抜けた青空な感じのPOPsはあまりあわなくて、一方で最近買ったばかりですごく気に入っているZAYNの「Mind of Mine」が妙に頭の中をぐるぐる、ぐるぐるして。このアルバム、妙なアルバムなのです。英国のアイドルグループを電撃的に脱退したZayn Malikが、まず冒頭の一曲目から自分のルーツである西インド、パキスタンあたりの民族歌唱(カッワーリーっていうらしい。英語版のWIkipediaによると)をしてみせる。世界的アイドルのワンダイレクション時代には、自分のイスラム、パキスタンという出自を出すことはできなかったでしょう。それをあえて一曲目からやってみせるという。
アルバム全体のトーンは暗く、それでいて情熱的で、随所にパキスタン的民族歌唱を挟んだりします。キラキラ、POP、元気なワンダイレクションとは正反対の方向性です。移民の二世であってもイギリス生まれの普通の若者であるMalikくんが、自分のルーツ音楽であるカッワーリー歌唱をしているということに、意外な驚きがありました。あ、できるんだ??みたいな感じ。子供の頃に家庭では普通にインド・パキスタンの音楽が流れていて自然と身についているのかな、と想像しました。私は日本人だけど能とか狂言の歌唱も、演歌、民謡の歌唱もできないからね。アメリカの日系人の日本語話せない若者が完璧な会津磐梯山を歌えるような感じかな、そういう印象を受けました。
話がすっかりアムステルダムからずれてしまいました。
アムステルダムは移民の町で、Wikipediaによると、オランダの人口の8割がオランダ人、2割がスリナム、中東、トルコ、インド等の移民だそうですが、アムステルダムに限っては5割がオランダ人、残りは全部移民ということで、私がアムスで接した人(店員、ホテルの人など賃金の低そうな人たち)も殆どが移民でした。中東人の若者たちがぼろいスクーターに相乗りしてかっとばしてるのを見ると、Zayn Malikみたいな若者がいっぱい、そこらじゅうに居て、Zaynってアイドルだけど、その辺にいる感じの人だよね、と思いました。もっというと、ワンダイレクションの全員が、ほんとその辺にいる大麻吸ってる若者って感じ。
頭の両サイドを刈り上げて金髪に染めた若い人たちがお尻のおおきなお嬢さんを連れて歩くのを見ながらこのアルバムを聴いているとああ、欧州に来たなぁ、と不思議なトリップ感とか納得感があり、このアルバムなくては今回のアムス滞在も楽しめなかったかもしれないと思いました。
ちなみに、カタール航空の2016年6月、機内エンタメでもこの『Mind of Mine』ZAYNが大プッシュされていて、ややウケ。やっぱりイスラム系乗客へのウケがいいのでしょうか!?
この曲が一番気に入っています。Befour。
VIDEO "I can't be bothered to fight it no more, no" のラインでひとり多重コーラスをするのですがその響きが琴線に触れてしまって。
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