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"RUSSIA" ナショナルチームのジャージ

"RUSSIA" ナショナルチームのジャージ

タシケントの若者の定番スタイルに、洗いざらしたジーンズにジャージ+ニット帽というのがあります。上着のジャージは欧州の有名サッカーチームのものだったり、アディダスだったりしますが、RUSSIAと大きくかかれたロシア連邦ナショナルチームのジャージ(のレプリカ)もけっこう流行っているらしく、時折見かけます。

ロシアは、ウズベキスタンからすると身近な先進国なので、やっぱりかっこいいのでしょう。ウズベク人がRUSSIAジャージを着ていると、まぁ憧れているのだな、とほほえましくもあります。ロシア人の若者が、RUSSIAジャージを着ているのは、なんだかコミカルです。金髪碧眼で、誰が見てもロシア人なのに、RUSSIA!の文字を背負っているので、「言われなくても、わかるよ」と思ってしまう。

しかし、ここは20年前まではソ連の一部であったので、彼の両親の世代までは、タシケントのロシア人もモスクワのロシア人も、同じ「ソ連に生まれたロシア人」だったはずです。しかし、歴史は1991年に書き換わり、ロシアのロシア人と周辺共和国のロシア人に分断されています。タシケントのロシア人は今は、ウズベキスタン国籍のロシア人なのですね。

ロシア連邦は、資源バブル等で冬季五輪を開催するほどの新興国になりましたが、他方その他旧ソ連エリア(なんとかスタン共和国など)のロシア人にとっては、低いGDPや民族的マイノリティである現実を受け入れざるを得ないのでしょう。あえてRUSSIAジャージを着るというのは、自分もほんとはRUSSIAの一員なのだという意思表示でもあるのでしょうか。郷土愛というより民族的アイデンティティ志向なのかな。

生まれる場所を選べない以上、そういう問題は、結局腹をくくるしかないわけですが、やっぱり30代以降のロシア人などは、すっかり腹をくくってウズベク化しつつある人も少なからずいます。しかし10代の多感な時期など、自分のアイデンティティへの憧れと折り合いをつけるのはなかなか難しいのではと想像します。

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自閉な子供→ヒッピー→フリーター→IT会社員→ウズベキスタンで協力隊→無職→近所に就職。今後はたくさん旅をします。ときどき音楽の話題も。

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