前回のサマルカンド旅記録に書き忘れた話題などです。
ウルグベック天文台遺跡にて、入場料の500スムを払う、払わない、払った、払ってないってことで、係員のおじさんと私たちの
生徒10人あまりが揉めた。
そんな中で、一人の生徒がちょこまか動き回ってた。正確には、彼はちゃんと500スムでチケットを買って入ったんだけど、同級生に加勢するために、チェックポイントを行ったり来たりしていたんです。
係りのおじさんが、もうチケットを持ってる子を、「チケットを買ってから入れ!」と
乱暴に止めた。すると、生徒たち10人が大騒ぎした。
「この子はもう買ったでしょ!」
「おじさん、悪いけどなにいってんのよ!」
「そうだよ、チケット見ろよ」
「おじさん、ちゃんと見てよね!まったく!」
みたいなことを、10人が同時に言って、
同級生を助けようとした。
この国の子供たちは(子供といっても16歳だから半大人くらいか)、こんなに若いときからちゃんとこうやってバーゲニングして
交渉することを学ぶんだな、って、目からうろこでした。それに、同級生のためにみんなで戦ってあげる。大人を敬う社会でも、大人の言いなりにはならない子たちなのでした。
日本の16歳には、そういうことできるんだろうか。日本だと、引率の先生マターになると思います。
それをみて、私はこの国に、何かを教えるために来たんだけれど、この国の、しかも未成年の子らからも、学ぶべきことがたくさんあるみたい!と改めて思った。
その後、私が同じ場所で例の
チケット拝見おばさんにしつこく絡まれていたときも、子らがやってきて、おばさんを取り囲んで、
「この人はタシケントで働いているのよ?」
「ウズベキスタンで一年もすんでるのにツーリスト(注:おばさんは、ツーリストプライスで私から15倍の料金を徴収しようとしている)っておかしいじゃない!」
「なにいってんのよ、おねえさん!」
「カードだってもってるし、ウズベク語だって喋れるんだからね!」
「タロー、このおばさんにチケットなんか見せなくていいよ、もう行きましょ!」
と口々に言って、
私を助けてくれたのです。(余談ですが、そういうときは女の子が圧倒的に強いよね、やっぱ)
ウズベキスタンの16歳たちに助けられてしまったので、もう頭が上がらないなぁー。
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