日本では自殺する男性が多い、という話をすると、フルカルさんの反応は、「しんじられなーぃ」というものだった。
「だって、仕事が無いなら仕事を探せばいいじゃないですか?」
仰るとおりなのだけれど。
生死観というのは、文化的、宗教的なバックグラウンドがあってこそ、なので、イスラム教徒のように、自殺をすると天国に行けないよ、と言われてタブー視する人々もいれば、よりよい来世を目指して軽い気持ちで死を選ぶような国もあるはずで、日本人が職を失って電車に身を投げるとか、うつ病になってしょうがなく、などというのも、一様に文化的に程度が低いとは言えないと思う。
もしも、仮に日本がまだ途上国で、西欧諸国から開発援助を受けているとして、日本の男性は死を選びすぎだ、とか、日本人は漁で鯨を取るとか、労働時間が長いとか、そういうのは途上国の遅れた文化だ、などと言われて、先進国風に指導してあげましょう、と言われてもピンとこないかもしれない。
だから、どこかの国で坊さんが抗議の焼身自殺をしたりとか、ごみをポイ捨てするだとか、という事情があるとして、
どこかの国で坊さんが抗議の自殺をしているとして、日本では毎日100人自殺するというし、
どこかの国でごみをポイ捨てしているとして、日本では(実質)赤ちゃんの捨て場があるというし、
坊さんが抗議するなら抗議してる原因を除去しましょう、ごみを捨てるならその因果応報をちゃんと教育しましょうというのが個別のアクションとしてあるとして、それ以外にはなぁ。
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