大晦日、仕事からの帰りにタクシーを止めたら、運転手は聴覚障害があって、行き先を紙に書け、とメモをわたされました。マキシムゴーリキ、と書いて見せると、値段の交渉なのですが、指を立てるだけで用が済むから、意外と障害があってもタクシー運転手できるんだな、と理解しました。
途中で、別のお客さんを乗せるときも(こちらのタクシーは相乗りが普通)、お前が行き先を聞いて紙に書いてくれ、と頼まれ、即席でヘルプ。
この運転手さん、話せないのに話好きで、携帯のテキスト入力と、手話(か手振り)で、いろんなことを話してきます。
外国人か?
日本から来たのか?
タシケントは好きか?
俺を日本に連れて行け。
俺は旅行がしたい。
日本は給料がいいか?
タクシーが必要なら俺を呼んでくれ。
俺の名前は○○、電話番号はxxx-xxxx
タクシーの乗車時間はせいぜい5,6分なのに、信号で止まるたびに携帯に入力して話しかけてくるし、運転しながらも何やらジェスチャーで話しかけてくるし、嬉しいんだけどちゃんと運転もしてほしかった(笑)
電話番号を教えてくれたけど、聞けないのにどうやって話すんだろう?テキストメッセージを送ればいいのかな。
それから、別れ際に、янги новый год とタイプして見せてくれた。янги はウズベク語で新しい、 новый годはロシア語で新年だから、新年おめでとう、と言われたことは理解できたけれど、普通はウズベク語とロシア語をこうやってミックスしないので、彼ってロシア語話者なのか、ウズベク語話者なのか、聴覚障害で話すことができない場合、どうやって母語を選ぶんだろう、とか考えました。あとで気づいたけれど、たんに、ウズベク語で書き始めて途中でロシア語に切り替えた(たんにянгиを消さなかった)ってだけかも、だとしたら、ウズベク語利用者なんだろう。
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