最近流行ってる例の歌のあの部分だけが妙に耳についてしまって。
「人生捨てたもんじゃないよね」
質問。人生捨てたもんじゃない、ってどんなときに使いますか?
たとえば私、39歳独身男だけど、もう結婚を諦めていたそのときに、運命の人と出会ってさくっと結婚したら、
「なんてこった、人生捨てたもんじゃない」
って思うかも知れない。
でも、人生捨てたもんじゃない、なんて思うこと殆どありません。なぜなら、人生捨てちゃいたいと思うほどひどい絶望も無いからね。そのセリフは深い絶望とセットになってるべきだと思う。
20歳くらいの女の子がふりふりの衣装を着て踊りながら歌うような歌詞かしら?と私は思います。彼女たちのどこにそんな絶望があるんだろうか?そういう歌詞を歌うのは麻薬で死んだビリーホリディくらいでしょ、私の知ってる限り。
で、あらためて歌詞を読んでみたんだ。
好きな男の子がいる
↓
でも自分にはつれない
↓
劣等感もある
↓
音楽を聴いてたら気持ちがよくなってきた
↓
おみくじでいいのを引いた(大吉?)
↓
未来は悪くない
↓
人生は捨てたもんじゃない
え??って思う。
何をもって、人生捨てたもんじゃない、って思ったかというと、おみくじを引いただけ?その前に、なんで絶望したかというと、好きな子が自分を見てくれないから?
なにこれ。。
好きな子が自分を見てくれなくて、カフェで音楽聴いてたらアガってきて、おみくじを引いたら元気になって、人生捨てたもんじゃない!って言張る20代女子なんか、やだよな。ちょっと。
人生捨てたもんじゃない、って思ったにせよ、何も起きてないじゃん!かりに、その好きな子と結ばれることができたとしても、嬉しいって思いこそすれ、人生すてたもんじゃないなんて思わないでしょ。いまどきの女子は好きな子が振り向いてくれないだけで、そんなにやさぐれちゃうの?好きな子が振り向いてくれないなら、新しい好きな子みつければいいいだけでしょ?
未来は、そんな(に)悪くない
って何を根拠に思ったんだろう。まさかおみくじが大吉だったから、未来は悪くない、って思ったのだとしたら、考えがアマすぎる。未来は多難だぞ。
私がなんでこんなに目の仇にしてしまうかというと、どうやらこの曲はYoutubeなんかを通じて世界のいろんな人も聴いているらしいということがわかったからです。日本語を学習する外国人などが、この曲から日本語を学んでしまったらどうだろう。
「今日の宿題は難しかった。でも、夕飯はおいしかったから、人生捨てたもんじゃないと思いました」なんて、作文された日には、私が先生だったら頭が痛くなってしまうだろう。
さいごに、私はあの曲の一度聴くと忘れられないメロディーや、モータウン風のかわいいアレンジはとても良いと思っています。だからこそ、歌詞がなんとも残念です。
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