そもそも今回のZaynの公演は、企画時点からちょっと不自然で、6割がた公演は行われないだろう、と予感していたものでした。
何がかというと、会場がさいたまスーパーアリーナで大きすぎること、これまでに単独公演をしたことがないZaynがはじめてのソロ公演という触れ込みで日本を選んだこと、公演の発表が早すぎたこと、です。
今、年齢も話題性も一番乗りに乗っているシンガーがなんで、さほど話題になってない日本で公演を?という疑問は誰も持っていたんじゃないかと思います。
同じタイミングで本人の体調不良(不安障害で歌えないとか)が発表されたりもしましたので、この分だと実際にはやらないでしょー、とうすうす考えていました。
会場に関しては、キャパの大きいさいたまスーパーアリーナなので、主催者側としては、1Dファンがそのまま駆けつけてくれるだろうと想定したのでしょうか。1dが5人そろっているならさいたまSAでも理解できるのですが、ソロになってからのZaynの知的で陰鬱な音楽や、ゴシップをにぎわすプライベートな生活は、ボーイバンド時代と180度違うアーテイスティックなもので、少女ファンが駆けつけるようなものじゃないと私は思います。あの音楽を実際に聞いて、1DファンがそのままZaynをサポートして、さいたまSAに駆けつけてくれると思っているのなら、主催者側の勘違いかと思います。
日本では、ローリンヒルとかマクスウェルといった伝説級のアーティストでさえ、新木場studio coastとかZEPPみたいなライブハウスでライブしてくれるのに、ZaynがさいたまSA??というのは初めから滑稽な感じでした。よくて国際フォーラムじゃないかと。
決してZaynの音楽や才能を馬鹿にしているわけじゃなくて、生粋のスターだと思うし、今回のアルバムは昨年の1番の愛聴盤であったことから、素晴らしい音楽を届けてくれているとは思うものの、それでも同じような才能のある人がライブハウスやBilboard Liveでライブしていることを考えると、元1Dということでかなり下駄をはかせられていると思うし、それでもさいたまSAは彼の音楽には大きすぎるのです。
本人はアーティスト志向で行きたいようだけれど、主催者やまわりの大人たちは元1dという枷をはめようとしているようで、それもそれで悲哀を感じるものです。
振替公演が予定されていて、1月公演の予約者には先行予約が提供されました。6月に大阪・横浜の2公演だそうです。さいたまSAから横浜アリーナって、ぜんぜんキャパ縮小になってないじゃん!と思いましたが、さいたまの半分程度なのですね、横浜は。それにしても、横浜・大阪の2公演であったとしても、依然1D人気を踏襲した会場設定のように思えます。Zaynを追い詰めないで!と老婆心ながら。国際フォーラムとかZEPPくらいにしてあげればいいのに。
※文中の1Dはワンダイレクションのことです。いわずもがな。
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