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大陸性ステップ 旅と音楽。

旅や音楽の記録。

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タバコ下さいという人たち

24.11.2012


朝。バスで出勤して時間が早いときには、バス停に座ってタバコを一本吸います。私は、乗り物の乗り場がすごく好きなんです。乗り場にはストーリーがあります。朝なら、お化粧が崩れていないかちょっと鏡でチェックする女の人とか、ネクタイを巻いているホワイトカラー、夕方は、これからデートに行くかもしれない男の子がキメキメの格好で立っています。そういうときの彼らは目つきも狩人のよう。とにかく、乗り物の乗り場が好きです笑

今朝もそうして、バス停のベンチで座ってタバコを吸っていると、とっくに引退しているであろう老人がひとり、ロシア語で話しかけてきました。「タバコを一本くれないかね。」って。

タバコ下さいっていう人たち

タバコ一本くれっていうのは、広義では物乞いと言っていいかもしれない。お爺さんは、まぁまぁ粗末な格好をしていますが、たとえばバンコクとかカルカッタの乞食の皆さんみたいな、ザ・乞食という感じではないです。多分プロフェッショナル乞食じゃないんですね。ただの通りがかりの人って感じ。実はこれは初めてではなくて、私はタシケントで何度かタバコを請われています。一度目は若い男の子だし、二度目は割と粗末ななりのおじさんだったかな。いずれも私が道端でタバコを吸っていたときに、すっと寄ってきて、「タバコ、ちょーだい」って。

白タクは普通の人のお小遣い稼ぎ

いつも、タバコを請われるたびに思うのが、この国のタクシー文化。正規のタクシーってタシケントにはそんなに居なくて、道で手を上げれば普通のその辺に行くつもりみたいな車が止まってくれます。そんで、料金を交渉すれば乗せていってくれる。これは、国際標準に照らすとまぁ、白タクなんだけど、白タクっていってもそんなに怖い、恐ろしいものじゃなくて、ほんとにただのおじさんお兄さんがちょっとのチップで乗せてくれる感じなので、私としては普通のお小遣い稼ぎなんだと思ってる。(もちろん、乗せてくれるのは失業者が多いんだけど)。

共産的な習慣なのかな?

この、自家用車に乗せてくれる文化というのか、習慣というのかわからないけど、私は好きです。いかにも、旧共産圏の物が無い時代に、人民が助け合っていた習慣が残っている感じがするからです。ひょっとしたら、あの「タバコちょーだい」っていうのも、そういう助け合い文化の名残なのかも知れないです。もちろん、そういうのは良くないよっていう教育もきちんとされているのだろうから、若者とか老人とか、ある意味社会人以外の人たちがそういうことをするのかと。

みなさんはどうしますか?

物乞いについて人と話すとき、たいていその是非などの話になってしまうのだけれど、私は自分の払える範囲のものなら差し上げることにしています。なにより自分にできる範囲で善行できれば自分が気持ちいいからです。それに、プロフェッショナル物乞いは置いておいて、普通の人がタバコを一本欲しいくらいで難しいことを考えたくないです。タバコ一本100スムです。7本でやっとバスに乗れる値段。それに、お爺さんとか若者が、「タバコちょーだい」って言ってくる姿がなんだかおかしくて、笑顔にならずにはいられないのです。

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自閉な子供→ヒッピー→フリーター→IT会社員→ウズベキスタンで協力隊→無職→近所に就職。今後はたくさん旅をします。ときどき音楽の話題も。

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