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大陸性ステップ 旅と音楽。

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タシケント弁

27.11.2012

ある日、同僚のウズベク人同士が話すのを聞いていて、不思議なことに気づきました。彼らはウズベク語の会話の中に何度も、чтобы(シトビ)というロシア語の語彙を使うのです。

タシケント弁て何

чтобы(シトビ)というのは、ロシア語の接続詞で、~すること、~するようにという意味です。もろに文法的な用語で、固有名詞ではありません。前から、ウズベク語の中にロシア語の単語が混ざることはわかっていたけれど、てっきり固有名詞が混ざるだけなのかと思っていました。でも、固有名詞以外に文法においてまでロシア語が混ざってしまうとは。

私は尋ねました。「ねぇねぇ、今、シトビィって言ってたけどそれって・・」「え?ああタシケント弁ね。うん」

タシケント弁なんだ、へぇー!タシケントではロシア語とウズベク語のバイリンガルが多いので、すでにロシア語ミックス度合いが進んで、文法的にもロシア語の文法を一部流用してウズベク語を喋ってしまうようなことにもなっているそうです。その他、固有名詞以外でよく使う単語としては、уже(すでに)など。日本語に英語の固有名詞が混ざるのも一部英語圏の人には不思議なものらしいですが、こっちはもっとすごい。

それって、ルー語なのでは

ちょっとタシケント弁のイメージを具体化してみる。
「ケンジはすでにアルマトイへ行ったが、彼の妻は家で留守番をしている。」をタシケント弁で言うと、「ケンジAlreadyアルマトイへ行った、But彼のワイフはハウスでリメインしている。」みたいな。これ、ルー語じゃない??タシケントはみんなルー語ってことかいな。

語順が変わっちゃう?

もっと問題だと思うのは語順が変わってしまうことで、冒頭のчтобы(シトビ)に関して言えば、ウズベク語なら「ケンジは妻に留守番をしているように言った。」という語順になる筈だけれど、ロシア語の語順だと「ケンジは言った+чтобы+妻が留守番をするように」ってなるはずで、これをウズベク語で喋るとなると、ウズ語的には変な語順になってしまうはず。いいのかなーこれ?

若者のロシア語離れとの関連

件のウズベク語話者は、先日、私との会話の中で若者の言葉が乱れていると主張していたのですが、ご自身がロシアナイズされたウズベク語を話していると、どうしても周りの若者たちもそのようなどっち付かずの言葉を覚えてしまうであろうことは想像にかたくないわけで・・・

じゃあ純粋なウズベク語って誰が話しているの?

私「へぇー、面白いですね、じゃあ誰が本当のウズベク語を使うんですか?サマルカンド?」
同僚「いいや、サマルカンドはストリートではタジク語で話すのが普通だね」
・・・・・文化が昔から交流していた土地ってこういうところ面白い。

改善が必要だとは思わないけれど

このように、私には驚きのタシケント弁。タシケント弁はタシケント弁で、人々が困っていないならいくらでもちゃらんぽらんでお使いになるのがよろしいかと思った。何より歴史があるわけだし、言葉は生き物のように変性してゆくものであろう。もう少し聞き取りができるようになったらもっと正確にお伝えできるかと思いますので、未来のエントリーにご期待ください。

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自閉な子供→ヒッピー→フリーター→IT会社員→ウズベキスタンで協力隊→無職→近所に就職。今後はたくさん旅をします。ときどき音楽の話題も。

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