学生のA君が彼女を連れてきて紹介してくれた。
たいそう美男美女のカップルなのでさぞ学内では目立つことだろう。結婚はするの?と聞くと暫し顔を曇らせ、ボクはウズベクなので母がロシア人の彼女との結婚を許してくれないだろうという。
この手の話はウズベキスタンではよく聞く話で、ウズベク、ロシア、タタール、高麗などの民族が共生する中で、宗教を超えた結婚というのはハードルがあるらしい。(ウズベクはイスラム、ロシアは正教会)
だから、街中で見かけるカップルもたいてい、ウズベクはウズベクと、ロシア人は割りと自由にロシア人同士だけでなく高麗人などともいちゃついている様子だ。
同僚のIさんは正教会のロシア人だが、ウズベク人の奥さんを貰って、特にどちらが改宗することもなく、子供にはイスラム式のお祝い等を執り行っていると聞くので、男女でも違いがありそうだ。
ウズベク語では女が結婚することを、Turmushga chiqmoq(人生へ出てゆく)、男が結婚する場合はUylanmoq(家を造る)と言うように、娘というのは家から出てゆくものと定義しているのなら、ムスリムの両親は娘が出て行く先にかんしてはそんなにうるさくないが、息子が貰う嫁に関しては、わりと厳しく制限しているのではないかと思う。
ロミオとジュリエットならぬ、お宮と貫一さんならぬ、オイベック(仮名)とアーニャ(仮名)の道ならぬ恋なのだが、どうも本人たちからは悲壮な印象は受けず、どうもあっけらかんとしているようにしか見えない。なぜだろう。
若い二人のこと、どういう風に決着するのか見届けたいけれど、好きな相手と結ばれればいいなぁと思います。
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