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大陸性ステップ 旅と音楽。

旅や音楽の記録。

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ICT Summit(3) コンピューター系隊員の言語って

ICT Summitに参加してみたら、IT業界の公用語がロシア語みたい、という話を同期の隊員にしてみると、それならIT系の隊員はロシア語のほうがいいんですか?っていう質問をされました。

でも、それもそんなに単純な話じゃなくて、IT系の協力隊員といっても小学校で教える人や、大学で教える人や、私のように職場でスタッフとして働くケースがありますよね。

小学校のウズベク語クラスで教えるのならば当然ウズベク語じゃないといけないのだろうし、大学は、全国から独立後の世代が集まってきているので、同じくロシア語を理解しない学生が多数派で、やっぱりウズベク語じゃないと駄目だと思います。

私のように職場で働く人ならば、職場によっても違うと思いますけど前のエントリーに書いたようにウズベキスタンのIT業界はロシア語が公用語のようになっているので、ロシア語じゃないと駄目なのだと思います。

情報工科系の大学でウズベク語で教育を受けて、せっかく社会人になっても現場ではロシア語しか使われていないというのは、けっこうデモチベーションだし、情報に触れる機会損失なのじゃないかな、などと思います。
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ICT Summit (2) 出席者はロシア人がメイン

ICT Summitの出席者

ICT Summitは、開会式とメインセッション、その後三箇所の会場にわかれてセッションが行われました。

メインセッションでは壇上に、海外からの来賓(韓国とUN、マイクロソフトから)と、モデレーター、スポンサー企業が座っています。その内訳は、ウズベク人と外国人がメインで、ロシア系の人はいませんでした。

それぞれ開会のスピーチと大きめのプレゼンをしてくれるのですが、外国人がそれぞれ英語や韓国語で発表して、ウズベク人の発表は、挨拶だけウズベク語で、発表自体は英語やロシア語でされていました。そのときには会場に相当数のウズベク人聴衆がいたようです。

その後、実務的なセッションが3箇所の会場で行われるのですが、私の会場は発表者も聴衆もロシア系が殆どで、ウズベク人の発表者も当然のようにロシア語で発表していました。あれだけロシア人の聴衆がメインではウズベク語で発表するわけにはいかないでしょうね。

その様子を見ていると、この先もしばらくは(少なくとも数年は)、ウズベキスタンのIT業界に関してはロシア語がメイン言語になるのだろうと思いました。

ところで、メインセッションで、質疑応答の無い偉い人のプレゼンテーションだけ聴いてぞろぞろ帰ってしまった人が多かったのは、定時にモスクに集まって説教を聴いて帰る様子を連想してしまいました。

ICT Summit (1) 公用語ってなんだっけ

タシケントで今年もICT Summitが開催されました。

ウズベキスタンは今、(他の新興国も同じかと思いますが)E-government等行政のIT化や、民間の情報通信の促進をはかっており、年に一度行政関連や民間のIT企業などが集まって、ICT Summitというイベントを開催しています。

今年は私も、勤務先の学校として1コマもらっており、私のやっているプロジェクトを発表する講演をしました。

一日中、Summitに参加してみた感想ですが、意外とぜーんぶロシア語で行われていたのが印象的でした。

看板は、ウズベク語で書かれているのだけれど、プログラムはロシア語オンリーで、実際のセッションにおいては、講演をするのも聴衆も殆どロシア人か高麗系などのロシア語ユーザーで、開会式から通してウズベク語の発表を結局見ませんでした。

国際的な会議のため、CISの他の国からの来客が多いとか、そういった理由はあるのでしょうが、国の公用語がウズベク語とはいえ、IT業界に関してはやっぱりロシア語が共通語なのだなぁと痛感しました。

なんでこうなっているのかというと、

1)もともとロシア系の多い業界だから多数派のロシア語話者にあわせる感じになっている

2)ロシア語でしか発表が行われないから実質ロシア語のわからない人が締め出されている

の2つの理由が考えられ、どちらも正解なのだろうと思っています。

1)もともとロシア系の多い業界だから多数派のロシア語話者にあわせる感じになっている

プログラマーとか技術者に会うことが多いですが、バリバリやってる人はだいたいロシア人か、ロシア語を母語とする人であることが多いです。インターネット業界はインターネットから情報を得ることが多く、インターネット上で情報の乏しいウズベク語よりロシア語を使う人のほうが、多くの情報に触れることができるし、もともと勉強するための文献も殆どがロシア語で書かれている。それに、ロシア人はよく本を読んで勉強熱心な人が多い。

2)ロシア語でしか発表が行われないから実質ロシア語のわからない人が締め出されている

発表がロシア語でしか行われないなら、ロシア語のわかる人しか来ないはずで、実際開会式には相当数のウズベク人がいたのに、実際の実務的なセッションの場は9割がたロシア人でした。ウズベク人の多くは開会式だけ出て、お土産もってかえってしまったのかな。

メイン会場と3箇所のサブ会場には、私のような外国人の発表者のために同時通訳ブースがあって、ちゃんと通訳を聞くヘッドホンも配布されているのだけれど、ロシア語をウズベク語に訳したり、その逆は行われていないのです。

これは、大きな問題なんじゃないかと思うことがあって、私の職場のエンジニアの中で若い独立後世代の3-4名はロシア語が殆どわからないので、そういった場所に行っても何も情報が得られないのです。

公用語がウズベク語で、看板はウズベク語で書かれているのに、実質的にはロシア語しか使われない国際会議っていうのもなんだか異質な感じがしてしまいました。IT業界で働くならロシア語を理解しろ、っていうことですよね。だったら公用語の地位ってなんなの?って思ったり。

町の小悪党

いつも立ち寄らないマガジン(雑貨店)に立ち寄って、1200スムのボトル飲料と、2000スムのタバコを買おうとしたら、店員が、トールミンイッキユズ(4200)と言った。

おかしいと思って、

「タバコは幾ら?」と聞くと、「2000スム」

「紅茶飲料は?」と聞くと、「1200スム」

「それならウチミンイッキユズ(3200スム)?」と聞くと、「そうだよ」と惚ける。

いくら外国人でも、一年以上住んでいてトール(4)とウチ(3)は聞き間違えないので、店員が自分を騙そうとしたな、っていうのがすぐわかった。

このようなことは、割と良くあることで、これまでにも何度か再度値段を確かめたり、そのまま払ってしまって後で気づいたり、ということをしている。

それにしても、

騙す、誤魔化すんだとしても、どうして1000スムみたいな小額で、控えめな誤魔化し方なんだろう? 1000スムは日本円で30円くらいで、ウズベキスタン人にとっても別に大きな金額じゃない。タバコ20本も買えないし、せいぜいパン一個、水一本だから実質100円くらいの価値。

パンは貴重なものだから、パン一個分をちょろまかせれば上々と考えているのか・・・

ちりも積もれば山となるの精神で、こつこつとちょろまかし続けるのか・・・

よその国だと、子供が平気で2倍、3倍の値段で売ろうとしたりする場合もあるので、それに比べるとなんだか控えめすぎて、拍子抜けがする。

たった1000スムのために、店の評判(レピュテーション)を落とすこともないのに、と思います。

ちなみに、店員と顔見知りになっているような場合には、こういうことはしないので、こちらの人が店員と個人的に顔見知りになってまず握手してから購買行動をするのは、なかなか理にかなってるのだな、などと思った夕べでした。

何文字で何語を書いてる??

ウズベキスタンがソ連邦より独立した翌年の1992年より、ウズベキスタンの公用語はラテン文字表記のウズベク語、ということになっています(Wikipedia調べ)。義務教育においてもラテン文字で国語を教えるようになったはずなので、92年から正確に切り替わったのだとしたら、92年時点で6歳だった子、今の27、28歳くらいに境目があって、それ以前はキリル文字のウズベク語、それ以降はラテン文字のウズベク語で教育を受けているということになると思います。

実際に街の風景を見ていると、ラテン文字よりキリル文字のほうが目立っています。タシケントは、もともとロシア系、ペルシャ系や韓国系、ソ連時代に移住してきたドイツ系やカフカスなど、いろんなルーツの人々が暮らす街で、異なる民族間の共通語としてロシア語が使われているため、お店の看板や広告などはロシア語で書かれている場合が多いです。

街で見かけるウズベク語も、どちらかというと、まだラテン文字よりキリル文字で書かれたものが多いような印象があります。大きな鉄道駅の駅名などはさすがにラテン文字で書かれていますが、その他普段見かける看板などはまだキリル文字で書かれたものが多い印象。


駅名の表示はラテン文字のウズベク語


ラテン文字のウズベク語と英語の看板が並んでいる高校


先日中国の主席が来ウした際の看板、キリル表記のウズベク語


私の住むマハッラ(小規模な集落?)の案内図、キリル文字表記のウズベク語

職場で見かけるタイプされた書類や、手書きのメモなども、多くはロシア語でかかれていますが、ウズベク語もキリル文字で表記されている場合が多く、国語の切り替えっていうのは実際大変なプロジェクトなのだと思います。

今、ウズベキスタンは22歳くらいの若者の人口が一番多いのですが、ラテン文字で国語教育を受けているはずの彼らの手書き文字がラテン文字なのかというと、どうもそういう訳でもないようで、彼らとインターネットや携帯でテキストメッセージをしていると色々とびっくりすることがあります。

ある20代前半の学生は、ときどきこういうメッセージを送ってきます。
йахсимисиз?
正当なウズベク語のキリル文字表記だと、яхшимисиз?と書くのですが、それを知らないので、ラテン文字表記のウズベク語であるYaxshimisiz? をそのままキリル文字に置き換えて書いてしまっています。キリル文字によるウズベク語の正書法を習っていないのですね。それなら変にキリル文字で書かないで、ラテン文字で書いてくればいいのに、と思います。

彼とは、主にロシア語でチャットする機会が多いですが、ロシア語の表記も誤字がひどくて、外国人の私が訂正してあげたくなるレベルです。学校で習っていない耳で覚えたロシア語を無理やりテキストで表記しているのでしょう。だから、たとえばчто と書かないといけないところ、口語のЧо とかЧё と書いたり、勝手に弱音化記号 ミャーフキズナークを省略したりしてしまいます。明らかにロシア語を母語としないウズベク人だけれど主にロシア語で話したがるっていうのもタシケント人らしいと思います。

独立後に教育を受けた世代(今の25歳くらいより下の世代)は、一部のロシア語コースで教育を受けた人を除いて、だいたいロシア語は苦手で、話せてもブロークンな人が多いようです。教育を受けていないのだから当然かもしれません。(逆にソ連時代にウズベク語教育を受けている人のロシア語レベルは総じて高い印象です。なぜなんでしょうね)

スマートフォンではない、普通の携帯電話のSMS機能だとキリル文字が使えないため、強制的にラテン文字表記になります。そういう時に独特の使い方があります。

w はキリル文字のШ
4 はキリル文字のЧ
6 はキリル文字のБ

をそれぞれ意味するようで、それらの混ざったテキストメッセージが来ることがあります。

Taro, Yaxwimisiz? (=yaxshimisiz)
4ar4adim.(=charchadim)

ラテン文字表記の中にキリル文字の代用品が混ざっています。それぞれ、素直にYaxshimisizとかCharchadimと書いてくれたほうが私にはわかりやすいのですが、文字数に制限のあるSMSで文字数を節約するための進化なのかなぁ。

携帯会社からの宣伝やお知らせメール等は、ロシア語とウズベク語の両方が併記されて来ますが、その場合、携帯端末の制限上、どちらもラテン文字で書かれてきます。ところが、ラテン文字で書かれたロシア語というのが、慣れないと全然読めないので、最初は苦労しました。



Vy priobreli GPRS paket 1000 mb.
意味は、Вы приобрели GPRS пакет 1000 mb.(GPRSパケット1000メガバイトが注文されました)
字面が違うだけでこんなにわかりづらい。ВыがVyになった時点で私はギブアップです。

このように、ラテン文字で書かれたロシア語、ウズベク語、キリル文字で書かれたロシア語、ウズベク語がごっちゃに溢れたタシケントです。

パフタ

月曜日に、パフタへの出発式があったようです。私はちょっと遅れて学校に着いたので出発式自体を見られなかったのだけれど、普段は開けない大学の正門を開けて、学長以下偉い先生方が総出でお見送りしたようです。

パフタ(綿花)は、9月から10月のウズベキスタンの重要行事です。

ウズベキスタンの国章にも描かれているほど、ウズベキスタンの重要な農産物であり、国の誇りでもある綿花ですが、9月から10月までは国民総出(?) で綿花の摘み取りが行われます。大学のマスターコースで学んでいる同僚のS君も昨年に続き参加。本学からは、マスターディグリーの学生、教職員が前半組と後半組に別れ、20日ずつ参加するとのこと。

期間は40日間で、その間は綿花畑で寝泊りするため、鍋やら給湯器やら布団やら、生活に必要なものも全部持ってゆきます。軍隊の野営のようですね。

タシケントからは、てっきり大学生、公務員などがパフタに参加するものと思っていましたが、近所のスーパーからも、私の顔見知りの従業員が2名、パフタに参加することになったようです。個人企業なのにパフタに行くんですか?なぜ?と聞くと、一定数以上の従業員がいる場合、個人企業でもパフタに協力しないといけないのだそうです。

雷魚を釣るためのカエルの浮き

夏に帰省したときに、ナチャールニクの友人であるセルゲイさんのたっての希望で、雷魚用の釣具(なんというのか知らないけれど、ゴムで出来た蛙の形の大きな浮きに、太い針が2本ついている、なんだか痛そうなもの)を買ってくるよう頼まれた。

丁寧にカタログ付きのEメールを送ってきて、どのメーカーのどのモデルを、と指定されていたので、新宿や横浜の釣具専門店をまわって、指定のモデルを見つけて買ってきてあげた。

先日、そのセルゲイ氏がわざわざやってきて、私が買ってきた釣具で釣れたという4キロもの大型の雷魚を写真で見せてくれた。ロデオクラフトのボンバーというモデルで釣れたそうです。

義理堅いロシア人でした。今度は釣果をご馳走して欲しいです。

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自閉な子供→ヒッピー→フリーター→IT会社員→ウズベキスタンで協力隊→無職→近所に就職。今後はたくさん旅をします。ときどき音楽の話題も。

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