これが上海か・・・
中国のビザは、鑑真号の船内で取得することができました。船内では、パスポートを預け、下船する際にビザと、入国審査が終わった状態でパスポートを返してもらいます。
下船する人の波に流されるように、馬頭(埠頭)を下りて、上海のストリートを歩き始めます。たくさんの人、自転車、人力車、自動車、があっちこっちの方向に進んでいて、声高な話し声、何かを牽制するような大声がごちゃごちゃ聞こえて、眩暈がします。
きっと、かなり惚けた顔をしていたと思います。
気を取り直して、荷物とカメラをしっかり抱えました。船で出会ったお兄さんの後ろにくっついて、安いドミトリーのある浦江飯店へ行きました。お兄さんがチェックインを済まして、私の番になりました。
「メイヨウ(ベッドは無い)」
「・・・メイヨウ、マ?(無いの?)」
「メイヨウ(ベッドは無い)」
どうしよう。ピンチ!
お兄さんは、「じゃあ、良い旅を!」と言って去ってゆきました。
ニコニコして誰かの後ろにくっついて行けば、なんとか自分の欲しいものが得られる、と思っていたことを痛烈に恥ずかしく思いました。今、自分一人で何とかしなければ、今日上海で路頭に迷ってしまう!ここから旅がはじまりました。
そこから先は夢中でよく覚えていません。たぶん、両替をして、人力車にガイドブックを見せて、なんとか別の宿に連れていってもらい(値段交渉なんかしてる余裕は無かった)、なんとかチェックインしました。海佳飯店です。
ぐったり、でも、自力でベッドを見つけられたことで、小躍りするほど嬉しかったです。
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