ボウリングフォーコロンバイン
を見ました。
マイケルムーアの映画『シッコ』が良かったので前後の作品も見てみようと思って。
1999年コロンバイン高校の乱射事件が題材になっていますが、アメリカの銃社会からアメリカ人の心情に至るまで、深く掘り下げてあって面白い映画でした。
過激な例だと思うけれど、幼い子供をつれた母親が、家族を守るために武装するのは当然と発言していたのが一番印象的でした。やっぱりアメリカ人のことまったく理解できないな、と思いました。
アメリカに住んだことないから、表層しか知らないけれど、アナボリックステロイドでマッチョになりすぎなハリウッド俳優とか、勝ち組、負け組(ルーザー)の感覚とか、国民保険制度を社会主義的と言ってしまうとか、米ってかなり世界の中でも独特の文化を作り上げているんだな、と最近思うようになっています。
知人のなかにも、まったく古き良きアメリカンな善良な人もいるけれど、どうしても理解できないな、という変な人もいて、もやもやと理解できなかったのだけれど、わからなくても当然なのかも。
日本は、米国に敗戦しているのもあるし、TPPとかなんとかでアメリカ化されがちなのかも知れないけれど、私は反対です。今、中国とか韓国の富裕層の学生はアメリカで勉強するのがふつうらしいけど、日本はむしろアメリカナイズされてないことをウリにする道に進む方がいいのかもね笑
余談が長くなってしまいました。映画の中で、アメリカだけが、先進国の中で銃を使った殺人がけた違いに多いのはなぜか、という考察で、アメリカのテレビでは隣人が犯罪者だという恐怖を植え付けている、という観点は見事だと思いました。
アメリカと同じく銃の普及率が高いカナダでは犯罪をネタにしたテレビ番組を放映していないことが銃の犯罪率が低い原因なのではと仮定しています。
逆にライフル協会に関しては、文化の違いなのだからしょうがない、と私は思いました。
コロンバイン高校の事件で一度は悪者にされたマリリンマンソンのインタビューシーンがあります。事件の影響と世の中について冷静に分析して発言していて、この映画の中で一番「まとも」だったです。マリリンマンソンが。無理な悪者探しのすえにマリリンマンソンを悪者に仕立てあげちゃうような世の中にたいして犯人の少年たちは一番怒っていたのかもしれませんね。
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