10/29
一通り懐かしい場所を訪ね歩いて気が済んだので、上海を離れることを考えはじめた。上海は好きなので、いようと思えばいつまででも居れてしまう街だけど、やっぱり浪費してしまうし、どこかでケリをつけないとあとの旅程まで遂行できなくなってしまう。台北で友達と会うまでは旅を続けないといけない。福州までの新幹線のチケットを買いに虹橋ステーションへゆくことにした。地下鉄10号線で終点まで乗ってターミナルへ。この虹橋ステーションは、飛行場と長距離鉄道ステーションが一緒になった、東京でいうと羽田と東京駅が合体したような巨大駅だ。大陸ならではのスケール。全体的に照明を落とした内装も綺麗で、これが中国の駅であるとにわかに信じられない。
售票所(チケット売り場)も席の残数が電光掲示板で表示されていたりして、すっかり電子化されている。でも、窓口はやっぱり無愛想な職員が切符を投げて寄越すような感じだった。福州までのチケットは330元。二等との差が50元程度だったので一等を選んだ。クレジットカードで支払いたかったのだけれど、残念ながら現金のみだった。昔の鉄道的ほどでは無いとはいえ、やっぱり窓口は長い列になっていて、やっぱりなぜか殺気立っていて、後ろに並んだ男はしきりに舌打ちをしたり悪態をついてる。そんなに急ぐ必要は無いのになんでだろ。
帰りに、上海の地下鉄に乗っていて気づいたけど、上海人は混んでいても、一旦降りるっていう行動は取らないみたい。混んだ電車で、目的地じゃない駅で出口付近に立っていたならば、ちょっと無理してでも駅につく前に車内に詰めてゆくのがルールになっているように見えた。上海は長い間バスが主要な交通手段だったせいか、一旦降りてまた乗るという行動に抵抗があるのではないかな。
土曜の夜だったので、ちょっと酒を飲みに某所へ。日本人のツーリストと出会ったり、台湾人と東北人のふたりづれと喋ったりした。時間を忘れてAM2時くらいになってしまって、タクシーで人民広場まで帰ったけど、特に危険な感じは無く、深夜の上海をホテルまで歩きながら自分がすっかり大人になったんだなあなんて考えた。18の頃は怖くて、上海の夜なんか歩けなかったから。タクシーは安かった。30元弱くらい払った記憶がある。酔って書いた、上海が変わったのか、自分が変わったのか?なんてメモが残っていたけれど、もしかしたら上海は何も変わってなくて、自分だけが19年間で変わってきたのかも知れない。
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