「JOCVで途上国に来て、またSVで途上国に来ようという人はなかなか居ないと思います。」というスピーチを聞いたのですが、JOCVで途上国に来てるような来歴の人を、SVでは雇ってくれないっていうのが実際に近いと思ったのだけれど、どうだろう。
シニア海外ボランティア(以下、SV)と青年海外協力隊(以下、JOCV)は、募集も同時だし、なにかと同列に語られることも多いのだけれど、実際その中身は全く性質が異なる。
SVは、専門性が高く主にキャリアで培ったノウハウを教えることが業務で、大学の講師や技術指導が多い。一方でJOCVは、高度な専門性は問われないし採用の幅も広く、一緒に働いて一緒に住んで成長しましょう、喜びを分かち合いましょう!という目的のほうがメインだと私は思う。
SVの採用条件は厳しい。高い学歴、高い専門性が要求され、採用数も非常に少ない。具体的には、ある程度以上のキャリアを全うした人、定年まで勤めた大学教授や研究者、技術分野のエキスパートといった人が採用されている。一言でいうと、超キャリア志向。一方で、JOCVは、正反対の非キャリア志向。JOCVに参加している時点でキャリアからいったん抜けてますでしょ。バリキャリ志向の人は20,30代にJOCVに行こうなんて思わないと思います。じゃあ、キャリアを志向していないJOCVみたいな人たちが長じてバリキャリア志向のSVの選考に通るかっていうと、ちょっと難しくない?
例外として、JOCVの経験自体がキャリアになる特殊な職種(日本語教育とか、考古学とか)はあり得るし、実際訓練所にも、JOCV経験者のSVさんはいるんだけど、わりとマイノリティだったりします。
これ、わりと訓練所からずっと感じている疑問だったりするので、先日冒頭のようなお話を聞いて、すっごく反応してしまった。現職参加制度を利用していると、キャリアとJOCVの両立も可能だったりするのかな。自分現職じゃないんで、よくわかんないけど。
PR