パマギーチェパジャールスタと言われて考えたこと
昨日はJICAの行事で宴会をしました。
会もお開きになって幹事だけで残っていたときのこと、時間は21時過ぎ。小さな痩せた少年がレストランに紛れこんできた。小学校低学年くらい、青い瞳の金髪で、可愛らしい。ロシア人かな? 障害のある男性の(少々ショッキングな)写真を我々に見せながら、「パンが買えません。助けてください(パマギーチェパジャールスタ)」と。声が小さくてわかりづらかったけど、彼は物乞いの子でした。
恐らく写真の男性は少年の父親か親族で、障害があって働けなくて、パンを買うお金もありません(という設定)ということなんだろう。2000スム渡して帰らせました。
インドやタイなどと比べると、タシケントには物乞いは少ないです。私が知っているのは時々メトロに乗り込んできて土下座して歌を歌う子供と、ロシアホテル周辺で通りすがりの外国人の腕をつかむ母子連れくらい。今日のお金に困るような家庭はもっとあると思うんだけど。ひょっとして、マハラと呼ばれる共同体のお陰でなんとか助け合ってる家庭が多いのかな?
子供が見せてる障害のある男性の写真とか、それにまつわるストーリーが本当なのかどうかわからない(こういう場合、大方嘘)けれど、少なくとも、8歳くらいの子が、パジャマ着てお風呂入って、布団にいなきゃいけない時間に、寒い中レストランにやってきて金をせびってる、というのは事実なので、「早く家に帰って寝て欲しいから」お金をわけてあげました。
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「物乞いにお金をあげれば、自立を妨げる」
ごもっとも、ごもっとも。
「お金をあげれば次からもターゲットにされる」
んー、たしかに。
「他の同じような経済状態の家はある。でも頑張れば物乞い以外の道もあるはず」
おっしゃるとおり。
「貧困から逃れるために頭をつかわず安易な道を許すのはよくない」
うんうん。
「物乞いの成功例を作ってしまうと、他の物乞いを量産することになる」
そういうこともありましょう。
でもねー、貧困から脱出するために頭をつかって頑張って脱出できる人って、ほんの一握りで、それはサクセスストーリーになるが、殆どの人は頭も悪くて頑張れもしない普通の人なんだよね。そんなに頑張れないでしょ。誰より私自身が頭も悪くて頑張れもしない普通の人なの。そういう自覚があると、上記のような意識高すぎることはとても他人には言えないですね。
毎日顔を合わさざるを得ない人には、毎日たかられたくないからあげないし、20人30人に手を出されたら、全員に施しはできないからあげないのだけど、それ以外の場合なら、私が出せる範囲のお金はあげるポリシーです。
(そういえば過去にも同じようなことを書いていた)
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