Карпов(カルポフ)のことを書いたのでちょっと補足。
このドラマはスピンオフのスピンオフみたいなシリーズで、オリジナルになっているのは2009年くらいから放映していたГлухарь(グルハリ)というドラマです。
Глухарьは、警察署を舞台にした刑事モノで、СергейとДенисという仲良しが色々問題を起こしたり事件に巻き込まれたりする、けっこうコメディ色の強いドラマだったみたいです。
このシリーズは、3シーズン全160話も放映されている大ヒットシリーズで、Карповはその中の登場人物の一人でした。主演ではないながら、その圧倒的な存在感で、主演を凌ぐほどの相当な人気が出たようで、WEBをチェックしているとファンサイトとか、YOutubeでは彼の登場人物ばかり集めたビデオがたくさん上がっています。
彼の役は、ちょっと(相当?)ヤクザな警察官の役で、ほどほどに善良な主演2人と比べて、悪役的な役回りなのですが、暴力的で怖いキャラクターで、若くも無いしハンサムでもないКарповがこんなに人気が出るっていうのは、ロシアのよくわからないところですね。
でも、演じるВладислав котрялскийの尋常じゃない目つきとか、レクター博士を思わせる怪演はたしかに癖になります。
Глухарь が終わったあと、同じПятницкий署を舞台とし、署長役のВиктория Тарасова が主演のПятницкийシリーズがスピンオフとして始まり、その後に満を持して始まったのがКарповです。
Глухарьと比べるとコメディ色は全く薄れてしまって、あくまで暗く、シリアスな展開です。カルポフは、過去の自分のような悪い警官に痛めつけられたり、過去の自分自身の悪行に苦しめられたり、身分を偽って好きな女性と付き合いながら同じく身分を偽った女(自称カルポフの娘)に騙されたり、因果応報のモチーフが散りばめられていて、じつに暗いです。こういうのが人気っていうのは、ロシア人ってけっこう「運命」が好きなのかな。
Глухарьを見ていないとわからない複線があったりするので、全部見たいのですが、ウズベキスタンでは古いドラマのDVDを売ってないし、インターネットで見るのは高すぎるし、いつかロシアに行ったらディスクを買いたいと思ってます。
PR